反復横跳びオンライン・閑散好き

なにもかもめんどくせえなという気持ちで半月過ごした。自分だけのための手書きの日記をかわりにつけていて、なにもかもめんどくせえと言っているわりには映画を観たり美術館に出かけたりしており、読み返すと楽しそうな毎日である。

この手書きの日記は2018年から使っている10年日記で、一日に書ける量はA5に横書きで四行ほど。しかし2020年4月に引っ越してからはあまり書けなくなっていた。3Kのアパートではいつも目の前にあった日記帳が、広い家では目に入らず一日が終わる時もある。2021年は思い出したように一日、二日と書いてまた何ヶ月も空欄というのを繰り返していた。もうやめてしまうかと思いきや、2022年になって正月テンション(一年の初めだがんばるぞーってやつ)で元日から今日まで1日も欠かさず埋め、等価交換なのか、はてなブログのほうに急に手が伸びなくなってしまった。それどころか、パソコンもYouTubeでラジオ体操を見るとき以外に起動していない。スマホでもまずSNSを見る気が起きない。つまり、なにもかもめんどうくせえなというのはオンラインに対しての感情であったようだ。わたしの場合は、オンラインでとつぜん姿を消しても多くの人に気づかれないし、わざわざ連絡をよこす人のほうが珍しいし、仕事もしがらみもオンラインにないので、その点気楽だ。この気楽さが好きだが、これを失いたくないあまりにオンラインでの人間関係を薄めに薄めてしまっている気もする。オンラインで「気楽でいいや」と「寂しいよお」の反復横跳びをしているようなものだ。疲れたのでそろそろ真ん中あたりで静止したい。

 

先週のことだが、ひさしぶりに混んでいる展覧会に行ったら、帰ってきてから頭痛がしはじめ、翌日は一日中、頭痛と肩こりで辛かった。人の多い展覧会は苦手だったと思い出す。それでもコロナ禍前は、列に並んでひとつずつ観ていくしかないほど人がいる展覧会もけっこうあったよなあ、と懐かしい。たくさんの人間に囲まれ、観るペースも自然と決まっていて、自由にみじろぎもできないと、全身に力が入ってしまうようで、翌日は全身倦怠感と筋肉痛で苦しんだものだった。

今週は砂浜に面して建つ美術館に出かけた。平日だったし、美術館の前の砂浜は人がまばらで、波も気温も穏やか、展示よりも海の様子のほうが印象に残ってしまった。静かな砂浜は好きだ。先月も熱海に行って海の近くでアートを見たので、二ヶ月連続で海と芸術の組み合わせを味わっていることになる。

 

日記を書きたいなと思って書き始めたはずなのに、筆がのらぬまま、ここまででもう一時間半かかっている。なんだか嫌になってきた。

今日あったことも書くつもりでいたが、キーボードを打つのに飽きてきたのでやめにする。