本のブローチ、逆目について

昨日、偉そうに「洋紙には目がある」と書いたというのに、まんまと目を逆にしておりがみで折丁を作ってしまった。この紙は廃棄。正方形の紙は間違えやすいな。目の方向と並行の線を薄く鉛筆で書いておくべきだ。

やはり両面おりがみは一枚が厚いので、ひと折丁の紙の枚数を三枚にしようかと思う。

ふつう、ひと折丁は四枚(16ページになる)。なぜそれが一般的なのかというと、大きな紙一枚を半分、半分、半分、と三回折って、背以外の上下、横小口三方を断ったものをひと折丁としていくことが多いからだ。四回折って断ってもいいのかもしれないが、ページの紙のズレが四回で急に大きくなるので難しそうである。

そもそも、ヨーロッパでは仮製本されている本を買い、製本屋に持っていって皮などで装丁してもらうというのが本のありかただった。仮製本は紙を折っただけでどこも断たれていない折丁を簡単にとじたもので、本の下と横が袋とじ状になるため、そのままでは読めない(読みにくすぎる)。現代ではそれをそのままわざと製本して、買った人に自ら切り開いてもらうようにしている本もある。おしゃれでクラシックな感じがするが、製本してしまった袋とじ状のページをきれいに切り開くのはなかなか難しいので、どうしてもそれをやりたい理由が必要かなあという気がする。わたしも以前、プライベートプレスでそういうアートブックを作ったことがあるが、ちょっと安易だったと今は思う。

話をひと折丁の枚数に戻すと、おりがみでページを作るときは本ブローチの見開きの大きさの紙片をたくさん切り出し、半分に折りながら重ねていくので、四枚である必然性はない。それよりも、横小口がわに厚みによって折丁真ん中の紙が飛び出してしまう量をできるだけ少なくしたほうがよい。そのように考えて、三枚とした。

17折丁くらいで、表紙の背と幅が合いそうだ。目が逆でも、厚みの確認には使えるのでかがってしまおうかと思う。

 

では、明日も作っていきましょう。