有と無

原稿用紙6枚の小説を応募した。

むかし書いたものの改稿なので、新作を書いたぞという気がしなくて、あまり気分は盛り上がらない。

書けたぞ、というのはとても気持ちのいいものなので。小説を書いていて、できあがった時がいちばんいい気分だ。あとは全部おまけ。

そういえば作るものはなんでもそうだな。料理から製本からインテリアのDIYまで。

新しいものを書きたい。でも改稿だから、小説用の文章を少しは書き足したり直したりしたわけで、無ではない。無ではないことがとても大切。ささやかな有と大量の有の差より、ささやかな有と無の差のほうが大きい。

つまらなくても無価値ではない。