庭・蝉・運動・していないこと

庭にまいたシロツメクサの種が発芽して二日目。

庭の土は全体的に粘土質で植物にとってはイマイチらしい。去年は腐葉土をすきこんだり畑を半年だけやって土をほぐしてみたり対策したが、根づいてくれない苗もいくつかあった。シロツメクサは緑肥になる。つまり根に根粒菌がつく植物なので生やしておくと土が豊かになるわけだ。

種のパッケージの裏を見ると、地面に適当にまき、土をちょっとかぶせておしまい、一週間もすれば芽が出るでしょうとのこと。

二日で出た。暖かかったのかもしれない。

そして今日、茶色かった地面に無数の緑のつぶつぶが広がっている。近くでみれば丸いかわいい双葉である。

 

先週の土曜日に五個くらい収穫したシイタケの原木はまた沈黙してしまった。

どのように置いておくのが最適なのか未だわからない。わたしではなく夫が試行錯誤している。原木は家の周囲のあらゆる場所を移動させられ、気まぐれに数個生やしてみては沈黙をくり返す。

シイタケ用の小屋でも建ててやるのがいちばんよさそうだが、そこまではしたくないようだ。

 

今、庭ではラズベリーが収穫できる。

ラズベリーは隣家との境目の柵に枝を絡ませている。隣家のひとが大切にしているらしい白い大きな車を万が一にも汚さないように、毎日気をつけて熟れたのを摘んでいく。

だいたいは冷凍して、のちにジャムにするのだそうだ。夫が。わたしはときどきこっそりと、凍ったのをヨーグルトやバニラアイスにトッピングしている。

 

今年はもう終わりだろうと思っていたツクツクホウシの鳴き声を聞いた。

蝉が好きなので、秋になっていき彼らの鳴き声が消えていくのが毎年さみしい。

そんなわたしに最適な、蝉の種類を選び鳴かせて環境音楽風に仕立てられるスマホアプリがあり、それで一年中蝉の声を作業のBGMにしている。

アプリは自然ではあまりない、ツクツクホウシ、ヒグラシ、ミンミンゼミの同時最大音量鳴きを実現させられる。全員を最大音量にするとさすがにミンミンゼミのひとり勝ちなので、彼には多少抑えてもらい、小川のせせらぎとエンマコオロギの鳴き声をわずかにブレンドさせたリミックスがお気に入りである。

 

昼に賞味期限がそろそろ切れそうな災害時用の長期保存食チキンライスを食べた。

熱湯を入れて15分待つ。けっこう待つな、と思う。いざ災害時にお湯が調達できなくて水を入れた場合は60分だそうだ。普段の食事だってそんなに時間をかけては作らない。

パッケージをよく見るとご飯茶碗に軽く2膳分とあり、食べてみればやはり多くて半分残す。正直に言えば食べれば食べられそうだったが、最近の体重増加を気にしてやめた。

なにか運動でもして体重を減らしたいものの、したい運動はない。

ときどき思いついてラジオ体操をやる。

手を肩、上とあげながら右往左往する運動がわりと好きで、大きく足を広げ上半身を振り回す運動が苦しくて嫌いである。子供の頃はリズミカルにガニ股になり同時に力こぶを両腕に作っているようなポーズの運動が恥ずかしくて嫌いだった。

ときどきしかやらないのでやるたびにラジオ体操って疲れるわと思い、疲れたので明日はおやすみにしようと思ってまたしばらくやらない。

 

そういえば10日くらい前にクリーニング店から「ダウンコートが早めに仕上がりましたので取りにいらしてください」という電話をもらった。

ということを一日一回は思い出すが、数分後には忘れ、なかなか取りに行けない。